
指値注文とか成行注文って言葉は聞いたことがあるけど、どういった時にどっちを使うのかな?
逆指値注文ていうのもあるの?
メリットとデメリットを理解して取引方法を選ぶことができるようになります。
上昇トレンドや下降トレンドをからめての利用もわかりますよ。

言葉を聞いたことはあるかもしれないけど、それぞれの特徴について自信がない人もいるかもしれないね。
暗号資産(仮想通貨)は価格変動が大きいので、思った通りの金額で取引しようとすると思うようにいかないこともあります。
指値注文、成行注文、逆指値注文の取引をどう使い分ければよいかがわかると、取引の幅も広がりますよ。
指値注文(さしねちゅうもん)とは
希望する売買価格を指定して注文を出すことを言います。
初心者は想定外のリスクを回避できる指値注文がおすすめです。
金額がいくらになったら、どのくらいの数量を購入するかを決めて予約を入れるイメージです。
その時が来たら瞬時に約定されるため、必要な金額を暗号資産交換業者の口座に入金しておきます。
指値注文「買い注文」の場合
買い注文の時は「指値」以下の時に成立するように指定します。
通常は安い時に買いたいからですね。
例えば、相場が300万円あたりで動いている時に290万円に下がったら買おうと決めたとします。
290万円で指値注文を入れて待ちます。
ずっとチャートを見ていなくてもよいので楽ですね。
希望の金額と数量を指定して待つことになります。
(例:290万円になったら0.01BTCで指値の買い注文の時、だいたい29,000円に余裕を持たせた金額を入金しておきます。)
指値注文「売り注文」の場合
売り注文の時は「指値」以上の時に成立するように指定します。
高く売りたいからですね。
例えば、相場が300万円あたりで動いている時に310万円に上がったら売ろうと決めたとします。
310万円で指値注文を入れて待ちます。
同じくチャートを見ていなくてもよいです。
希望の金額と数量を指定して待つことになります。
(例:310万円になったら0.01BTCで指値の売り注文を出します。自分が持っているビットコインなど指定した通貨が売却されます。)
指値注文のメリット
希望の価格で取引ができます。
注文を出す手続きをしておけば自動的に取引、約定します。ずっとチャートを注視しなくてもよいです。
指値注文のデメリット
価格が思うような動きをしない時、売買が成立しないため取引のチャンスを逃す可能性があります。
また、相場が大きく動いたときに損をする可能性もあります。
例えば300万円あたりで動いていた時に290万円に下がったら買おうと指値注文を入れておいたとして、あっという間に270万円に暴落したとします。そうすると本来は270万円で買った方が安いわけですが290万円に下がったタイミングで購入の手続きが行われてしまうので損をしてしまうということです。
チャートが大きく動いていないかどうかは確認する必要があります。
成行注文(なりゆきちゅうもん)とは
売買を行う時に価格を指定せず、その時の市場価格で注文を出すことを言います。
成行注文「買い注文」の場合
その時点での最低価格で出された「売り注文」に対応します。
成行注文「売り注文」の場合
その時点での最高価格で出された「買い注文」に対応します。
成行注文のメリット
その時点の市場価格で売買するわけですからすぐに売買ができます。スピード重視なら成行注文です。
成行注文のデメリット
相場の値動きが激しい場合は想定外の価格になる可能性があります。買う手続きをしている間も価格はどんどん動くためです。
大量に注文がやり取りされる場合や瞬時に価格が変動する場合は、希望していた金額で取引できないこともあります。
逆指値注文(ぎゃくさしねちゅうもん)とは
通常の「指値注文」に対しての逆の考え方で、「逆の指値注文」ということになります。
「買うなら安い方がいい」「売るなら高く売れた方がいい」の逆で捉えます。
逆指値注文「買い注文」の場合
買い注文の時は「指値」以上の時に成立するように指定します。
通常、購入するときは安い方がよいと考えますが、逆指値での買い注文はこの金額以上になったら買う指示を出しておきます。
便利な使い方としては
価格が高騰を続けるような波が来たタイミングで暗号資産(仮想通貨)を購入したい時、相場の動きを逃さず利用する場合です。
価格が上がり続ける状態を「上昇トレンド」と言います。
例えば、1BTCが300万円の時に「330万円の逆指値で買い注文」を出したとします。購入後にその後も高騰を続けて「1BTCが350万円」になれば20万円安く購入することができたということです。(もっとも330万円分買ったとした場合です。)
注意点としては、上昇トレンドをうまく捉えられるかどうかです。価格の設定なども難しい部分です。
先ほどの金額でうまくいかない例だと、「300万円の時、少し値上がりをして332万円になりました、逆指値で購入は済んだものの、思うようには上がらず、また300万円あたりに戻ってしまいました。」
このように一瞬の値上がりなのか、上がり続ける上昇トレンドなのかによって状況の判断は必要です。
逆指値注文「売り注文」の場合
売り注文の時は「指値」以下の時に成立するように指定します。
通常、売却するときは高い方がよいと考えますが、逆指値での売り注文はこの金額以下になったら売る指示を出しておきます。
これは急な下降で損失が大きくなる時、またレバレッジ取引でのロスカットなど対策として売却のタイミングに使えます。
1BTCが300万円の時、に「270万円の逆指値で売り注文」を出しておいたとします。急下降で下がり続ける下降トレンドに入って250万まで下がったとします。
慌ただしく値が下がる途中で売却ができ、低い金額に落ち着いた時より少しでも高い金額で売却ができます。
現在より安い価格になって損失が出るリスクに備え、損切りの準備をしたい場合に役立ちます。
逆指値注文のメリット
安く買いたいところを高い金額で注文、
高く売りたいところを安い金額で注文。
この逆の指値注文で上昇トレンドや下降トレンドをうまく利用すれば、結果的に安く購入できたり、最悪なケースの手前で高い売却ができたりします。
もちろん、常にチャートを見続ける不便さもありません。
逆指値注文のデメリット
逆指値は上昇トレンド、下降トレンドをうまく読み取らないとよい結果となりません。
見誤ると高い金額で購入しても、しばらくそれ以上の高騰がなく利益になりにくいとか、下降についても思ったほどの下落ではなく、すぐに持ち直して「慌てて売却、損切りを急いでしまった」などの損失を作ってしまうかもしれません。
まとめ
約定するまで時間はかかるかもしれないけれど、自分で決めた金額を指定できる指値注文、
市場価格に任せて早く売買ができる成行注文、状況に合わせて利用してみてください。
暗号資産交換業者で「取引所」タイプを選べる場合に利用できると思います。
冷静に金額を決めておける指値注文は初心者の方に向いていると言われます。
もうちょっと価格が下がりそうなんだけど、もう寝てしまうから見ていられないなーなんていう時も指値の買い注文を出して、意外と低めの金額で購入できて嬉しい時もあります。
ただ、その後にもっと金額が下がっていたことを知ると、指値をもっと低くしてもよかったかな、と悔しい思いの時もあります。
いずれにしても翌朝起きた時には上昇していて指値での購入が正解だったと知るといい使い方ができたと安堵するわけです。
逆指値注文は値動きの激しい暗号資産(仮想通貨)においての上昇・下降トレンドを利用した上級者向けの方法かもしれません。
でも注文するにもこういった視点でいろいろなやり方があるとわかると徐々に取り入れていけるものです。
メリット、デメリットを理解してお役立てください。