暗号資産 レバレッジ取引の注意点は?ポジションって何?

暗号資産(仮想通貨) レバレッジ取引の注意点は?ポジションって何? 暗号資産(仮想通貨)
お悩みさん
お悩みさん

レバレッジ取引って聞くけど普通の取引と何が違うのかな?
「ポジション」ってわからない。「ロスカット」とか「追証(おいしょう)」とかわからない。

この記事では
「レバレッジ取引」と聞いたことはあるけど具体的なことがわからない人
どういったことに気をつければいいのか確認したい人
空売り(ショート)という取引に興味がある人
ポジションとかロスカットとか追証(おいしょう)とか、言葉でつまづいた人に
説明していきます。

レバレッジ取引って目にしますが、具体的にどんなやり方をすればよいのでしょう。
通常取引との違い、そして注意点も見てみよう。
リスクが高いってどういうことを指すのか把握できると備えられるよ。

説明に使われる言葉の意味とリスクを理解して少額からトライすれば上級者向けのレバレッジ取引ができるようになりますよ。下落した時に利益を出せる空売り(からうり)のしくみもわかりますよ。

暗号資産(仮想通貨)のレバレッジ取引とは

暗号資産(仮想通貨)の売買には方法が2種類あります。
現物取引」と「レバレッジ取引」になります。

まず「現物取引」とは

暗号資産(仮想通貨)である通貨そのもの同価格で売買する取引です。

例えば1BTC=300万円だとすると、300万円で1BTCを買うことができます。
(もちろんもっと少額から買えます。)

先に購入から始める「買いの取引」から始まります。
(「えっ?売ることから始める取引ってあるの?」と思った人はレバレッジ取引で説明します!)

現物取引は口座に入金してある資金以上の暗号資産(仮想通貨)は購入できません。
ですから相場が下落して損失が拡大しても、手元にある資金以上に損をしません

初心者の方は現物取引から始めて感覚をつかむとよいと思います。

暗号資産交換業者の口座に資金を入金し、通貨を購入すれば手に入れられます。
そして暗号資産(仮想通貨)で支払いができるお店があれば、この通貨を使ってショッピング(決済)ができます。

例えば、ビットコインを保有していたとして、そのビットコインで支払いができます。

「レバレッジ取引」とは

暗号資産交換業者の口座に
「預けている資金(証拠金)」を担保にすることで
「預けている資金(証拠金)」以上の取引ができる取引方法です。

レバレッジとは「てこ」の意味です。小さい力で大きいものを動かす時に使う「てこ」ですね。

証拠金には日本円、暗号資産(仮想通貨)を使います。

証拠金とは
あらかじめ現金を暗号資産交換業者の口座に入金し、預け入れる資金のことで、取引を行うために必要な担保のようなものです。
(現物として持っている暗号資産(仮想通貨)を証拠金に使える場合もあります。)

例えば
通常の現物取引では30万円で暗号資産(仮想通貨)30万円分を購入します。
それに対してレバレッジ取引だと資金(証拠金)30万円で、レバレッジ2倍の時60万円分取引が可能になるんです。

(60万円分の取引可能額)-(証拠金30万円)=差額である30万円の部分は暗号資産交換業者が貸してくれるお金ではなく、証拠金を元に存在はしないお金を取引上あるように見せるしくみです。

レバレッジ取引と言えば、自分の手持ち金額以上の取引ができるケースを思い浮かべる人が多いと思います。
それに加えて、まだ持っていない通貨を売るところから始める「空売り(ショート)」といったやり方もあるので後で説明します。

レバレッジ取引では実際の暗号資産(仮想通貨)を持っていないため、暗号資産交換業者などで売って現金化することが目的となります。
現物の暗号資産(仮想通貨)を持っていませんからショッピングなどの支払い(決済)には使えません。現物取引との違いですね。

「持っていない」というのは
レバレッジ取引では、現物の暗号資産(仮想通貨)の受け渡しは行われないのです。
損益を確定させるための決済を行うことで、利益が出れば日本円で支払われます

「差金取引」と呼ばれるしくみです。
取引の結果、生じた差額のみを決済します。

ただ暗号資産(仮想通貨)自体がリアルに目にすることのない通貨ですから、取引しているのに現物の通貨を持っている、持っていないと言われてもピンときませんよね。
「取引」ってどの部分を指すのか?
少し読み進めてくださいね。

レバレッジ取引のメリット

手持ちの資金以上の金額を取引できる

Q:5倍でも10倍でもいいんですか?
A:国内では、暗号資産の信用取引のレバレッジ上限が個人顧客で最大2倍(2020年5月施行 金融庁)となりました。
ですから2倍までです。

例えば買った通貨が値上がりして、現物取引をした時に1万円の利益となる場合、
レバレッジ2倍で取引していれば2万円利益が得られると言うことです。

この嬉しいしくみに対してデメリットもセットで把握しましょう。

現物取引とレバレッジ取引の金額比較を見てみよう

実際、現物取引の時とレバレッジ取引の時の損益について金額のサンプルを見てみましょう。
(1)1割値上がり↑した時に利益が出るサンプル
(2)2割値下がり↓したら損失が出るサンプル

1BTC=300万円のときの例
現物取引で30万円分購入→0.1BTC(30万円)
レバレッジ2倍取引 、証拠金30万円で購入→0.2BTC(60万円)
(1)例えば、値上がりして1BTC=330万円になる、約1割上がった場合↑
現物取引だと→0.1BTC(33万円)  +3万円の利益↑
レバレッジ2倍取引 だと→0.2BTC(66万円)  +6万円の利益↑
(2)例えば、値下がりして1BTC=240万円になる、約2割下がった場合↓
現物取引だと→0.1BTC(24万円)  -6万円の損失↓
レバレッジ2倍取引 だと→0.2BTC(48万円)  -12万円の損失↓
イヌ先輩
イヌ先輩

こんな感じで暗号資産(仮想通貨)が値上がりしたら利益も倍で嬉しいのですが、値下がりした場合2倍の損失に対してリスク管理しましょう。

さらに上の金額は大まかなものですが、実際は手数料がかかってきますよ。

下落相場で利益を出す取引がある

Q:相場が下がってきた時に利益が出るってどう言うこと?
A:「空売り(ショート)」って聞いたことがない人には戸惑うしくみですよね。
持っていないのに売ることから始められる、
相場が高い時に売っておいて、相場が下がった時に買い戻す。その差額で利益を得る方法があります。現物取引ではできません。
詳しくは後ほど。

レバレッジ取引のデメリット

損失に対してもレバレッジがかかる

先ほど「現物取引とレバレッジ取引の金額比較」で見ていただいたように
メリットである「値上がりした場合、レバレッジ2倍の取引で2倍利益が出る。」に対し
デメリットは「値下がりした場合、レバレッジ2倍の取引で2倍損失が出る。」ということです。

利益も損失もどちらに対しても大きくなるということですから、慣れるまでは現物取引で経験を積むとよいでしょう。

ポジションを翌日に持ち越すたびにレバレッジ手数料がかかる

レバレッジ取引は現物取引の時とは別の手数料がかかります。
通常、「買い(売り)注文で約定」して
「買い(売り)ポジションを建て」て、
下落(高騰)を待って
「売り(買い)注文で決済」させます。
この待っている間(ポジションを翌日に持ち越すたび)、1日ごとに手数料が発生します。

この手数料はポジション(建玉)を保管する費用のようなものです。

一般的に1日あたり0.04%前後のレバレッジ手数料がかかります。

100万円分くらいのポジションを持っているとして1日400円目安。暗号資産交換業者によって差があります。

長期的にポジションを決済しないままで何日も待ち続けているとコストがかかってしまいます。

売りのポジション 説明

現物取引では放っておいても手数料はありませんから、レバレッジ取引を行う時はこの点に注意が必要ですね。

現物取引は長期で持ち続ける「ガチホ(ガチでホールドする)」という方法を取る方も多くいます。

レバレッジ取引の場合、証拠金を維持するためのルールが設けられている場合が多いです。
相場が急変すると「ロスカット」が発動したり「追証(おいしょう)」の必要が出てきます。
これは証拠金を元に取引をするレバレッジ取引の特徴とも言えます。デメリットということではありませんが理解していないと強制的に決済されますので損失が決定します。投資家を保護するためのルールでもあります。

「ロスカット」や「追証」については最後の方に説明します。

ポジションって何ですか?

説明が遅くなりました。「ポジション」がイマイチわからない人もいらっしゃると思います。

ポジションとは

レバレッジ取引で資金(証拠金)を担保(口座に預ける)にして行う信用取引において、
未決済のまま保有している数量や注文をポジションと言います。
ポジション=建玉(たてぎょく)とも言います。

現物取引では
「暗号資産(仮想通貨)を保有していること」を「ポジションがある」と言ったりしますがレバレッジ取引の時の「ポジション」とはちょっとだけ分けて理解したほうが迷わないと思います。

文脈にもよりますが、レバレッジ取引で使っている「保有」は
暗号資産(仮想通貨)を持っているという意味での使い方より、
損益が確定する前の状態の「ポジション」を指すことが多いです。

損益が確定する前の状態?

レバレッジ取引では、売り(買い)注文と買い(売り)注文はセットです。
売りでも買いでも新規の注文を約定させただけでは損益は決まっていない、宙ぶらりんの状態です。

取引によって
「売りの新規注文でポジションを保有している状態」もあれば
「買いの新規注文でポジションを保有している状態」もあります。

これを反対売買で決済注文をして損益が確定します。

反対売買:
売り注文でポジションを建てていたら→買い注文で、 買い注文でポジションを建てていたら→売り注文で、
新規注文時の反対の売買を行うことです。

こんな風に「新規注文」で持ったポジションを「反対売買」で決済注文を約定させて損益を確定させます。

持っていたポジションがなくなるので「ポジションを解消する」という言い方もします。

レバレッジ取引だと売ることから始められる「空売り(ショート)」

現物取引だと最初にビットコインなどの暗号資産(仮想通貨)を買って、値上がりしたら売るといった順番で買い注文が先に行われます
しばらく売らないで持ち続ける場合もありますが、いずれにしても買い注文が先ですね。

レバレッジ取引では証拠金を担保にすることで「売り」から始めることができるんです。
どうしてそんなことをするのかと言うと、相場が下落した時にも利益を見込める方法だからなんです。

空売り(ショート)とは

暗号資産(仮想通貨)のレバレッジ取引で、資金(証拠金)を担保に
自分では「所有していない暗号資産(仮想通貨)」を
暗号資産交換業者などから借りて売り注文に出し、
相場が下落したら買い戻すことで売買の差益を得る取引のことを言います。

「えっ、持っていないのに売れるんですか?」
現物の暗号資産(仮想通貨)は持っていないので証拠金を元に「空」「信用」ということで売り注文を出すことができます。(借りるからといって手元に暗号資産(仮想通貨)を受け取ったり手放すということではありません。)
暗号資産交換業者に売り注文を出して、その後買い注文で買い戻しをします。
ですから売り注文と買い注文はセットになります。(後ほどイラスト画像で説明します!)

暗号資産交換業者でもこのしくみを用意しているところかどうか確認する必要がありますよ。
この空売り(ショート)は現物取引ではできません。

空売り(ショート):メリット1 下落相場の時でも利益のチャンスがある

相場が下落しても利益があるの?」って思いますよね。
株式投資に慣れている人だと説明もいらないくらいのポピュラーな注文の仕方です。

空売り(ショート)は価格の下落幅が利益となります。

簡単に言うと
例えば 1BTC=300万円の時に空売り(ショート)をしたとして、
「売りのポジション」で下落を待っています。
価格が下がったタイミングに1BTC=250万円の時に安く買い戻します。
下落幅の50万円利益となります。(手数料などは別途かかりますが。)

(後ほどイラスト画像で説明します!)

空売り(ショート):メリット2 リスクを分散

基本的にレバレッジ取引は特にリスクを意識しなくてはいけません。

そんな中、慣れてきたら空売り(ショート)が良いと思えるところは、下落相場で利益を上げられるという点です。

通常は買った暗号資産(仮想通貨)の値段が上がった時に売るから利益となるわけですが、上がり続けることはありません。
メリット1と同じような意味ですが、相場が下がるタイミングも利用できるという意味でリスク分散となるのです。

基本は現物取引で値上がりを見守りながら、相場の状況次第では値下がりも利用できるということです。

空売り(ショート)のしくみ 流れをイラスト画像で見てみよう

空売り(ショート)のしくみ イラスト画像

レバレッジ取引:空売り(ショート)、売り注文の流れ

口座に入金し、売り注文を出す
 
売り注文が成立(約定する)(例:ショートの時 1BTC=300万円)
 
売りのポジション(建玉)を持つ
(「売りの新規注文でポジションを保有している状態、損益が確定する前の状態、未決済の状態)
 
売った時より下落するのを待つ
 
値が下がる!(下がらないで上がってしまう危険もあります、注意)
 
買い注文で決済する(例:買い戻した時 1BTC=250万円)
(買いの決済注文でポジションを解消する 差額が損益として確定)
300万円-250万円=50万円の利益です。(手数料などは別)
 
利益分を日本円で受け取る
これが差金決済です。

暗号資産(仮想通貨)そのものを保有することはないため、現物取引で購入した場合のように、暗号資産(仮想通貨)をほかのウォレットに移動させることもできません。
確定した損益は日本円で受け取ったり支払ったりします。
(例では手数料は別途です。レバレッジは1倍で)

レバレッジ取引:ロング、買い注文の流れ

レバレッジ取引で先ほどの空売り、売り注文をショートと言うのに対して、買い注文をロングと言います。
買った価格より高騰したら売ることで利益を出すことができます。
(流れの比較なのでレバレッジ1倍でシンプルにしています。通常1倍の買い注文でしたら現物取引ですね。)

口座に入金し、買い注文をだす
 
買い注文が成立(約定する)(例:ロングの時 1BTC=300万円)
 
買いのポジション(建玉)を持つ
(「買いの新規注文でポジションを保有している状態、損益が確定する前の状態、未決済の状態)
 
買った時より高騰するのを待つ
 
値が上がる!(上がらないで下がってしまう危険もあります、注意)
 
売り注文で決済する(例:売った時 1BTC=350万円)
(売りの決済注文でポジションを解消する 差額が損益として確定)
350万円-300万円=50万円の利益です。(手数料などは別)
 
利益分を日本円で受け取る
差金決済です。
(例では手数料は別途です。レバレッジは1倍で。空売り(ショート)と比較するために書きました。

買い注文から始める流れは通常の現物取引の流れと同じですが
大きく違うところはレバレッジ取引だと売りでも買いでも「ポジション」を決済しないで翌日に持ち越すと一般的に1日あたり0.04%前後のレバレッジ手数料がかかりますよ。
(100万円分くらいのポジションを持っているとして1日400円目安)

未決済のポジションを翌営業日まで持ち越すことをロールオーバーと言います。

売りでも買いでもポジションを持ち続けて、ロールオーバーを迎えるたびにレバレッジ手数料がかかる点は意識しましょう。

レバレッジ取引において「ロスカット」と「追証(おいしょう)」

ロスカットについて

レバレッジ取引は利益を期待できますが、損失も大きくなる可能性があります。

ただでさえ暗号資産(仮想通貨)は価格の変動が大きい世界です。

「ボラティリティ(Volatility)が大きい」といった使い方をします。

急な相場の変動などで大きな損失を被らないようなしくみが用意されています。

ロスカットとは

保有しているポジションが一定水準以上に損失を被った場合、これ以上の被害を出さないようにするためのルールで、保有しているポジションを暗号資産交換業者が強制的に決済することを言います。

例えば、相場が上がったら利益が出るから待っていたのに、どんどん下がってしまい、もう少し待ったらいずれ値上がりして利益になるのではーと待ちたいところかもしれないけど、条件が揃ってしまったら強制的に売られて決済されるということ。

でもあっという間に下落してしまった時は最悪のケースになる前にストップしてくれるから投資家の資金を守るためでもあるんだ。

暗号資産(仮想通貨)の世界は価格の変動が激しいので一瞬で損失が出てしまうことも想定しなければいけません。レバレッジ取引の場合、特に損失の拡大が激しくなってしまうので、そのためのロスカットです。

目的は投資家の保護です。
投資家の最低限の資金を温存するためです。

レバレッジ取引の場合、相場の状況によっては大きな損失を被るだけでなく、預け入れた証拠金をすべて、足りなければ追加の金額を支払わなくてはならなくなります。
損失の拡大を防ぐために、通知なしに実行されます。

ロスカットは損失が確定することです。
実行されたロスカットは元に戻りません。

あらかじめ暗号資産交換業者で金額の計算式が提示されています。
何%でロスカットが行われるか、把握しておくとよいでしょう。

証拠金維持率50%以下とか80%以下など、ロスカットを行う率は暗号資産交換業者によって様々です。

証拠金維持率(%)の計算式

証拠金維持率(%)=
(純資産額 – 注文証拠金)÷ ポジション必要証拠金 × 100
↑この式の言葉の意味
純資産額:預託証拠金残高+約定評価損益(←建玉評価損益+レバレッジ手数料 のこと)+指値スプレッド評価損 
(円換算された金額)
注文証拠金:未約定の注文に係る証拠金 
(円換算された金額)
買いの場合:現在のBid(売)×数量÷2(レバレッジ2倍の時)
売りの場合:現在のAsk(買)×数量÷2(レバレッジ2倍の時)

ポジション必要証拠金:その時点のポジションを持つために必要な証拠金 
(円換算された金額)
買いの場合:現在のBid(売)×数量÷2(レバレッジ2倍の時)
売りの場合:現在のAsk(買)×数量÷2(レバレッジ2倍の時)

言葉の説明を付け加えても複雑でピンとこないかもしれません。
例えば、相場が下がったら利益にならないなーと待っている時、
どんどん下落したとします。そうすると買った時の価格より下落した現在の売値の「建玉評価損益」がマイナスとなって純資産額を減らしてしまうので証拠金維持率が50%以下になりやすくなってしまうということです。(50%以下がロスカットの場合)
現物の暗号資産(仮想通貨)を保有している分も売却されてしまうので注意が必要です。

資金が多ければ、証拠金維持率の基準(例えば50%)を下回ることを防ぎロスカットされることを避けられます。
ギリギリの証拠金で取引することのないように気をつけましょう。
よほど急激に変化がない場合は自分の判断でポジションを解消し、決済をすればロスカットに備えられます。
(ただし、ロスカットされないことが目的ではないので資金が多ければ安心というわけではありません。)

ロスカットの条件は一律ということではないので誤解のないようにお伝えしたいのですが、サンプルを示しますね。

50%でロスカットになってしまうほんの一例

買った時の「新規約定時のAsk(買)」が380万円
200万の暴落にあって 「現在のBid(売)」が180万円
預託証拠金の残高は49万円
2倍のレバレッジで0.2BTC、買いのポジションの時に起きました。
(他の注文はありません。レバレッジ手数料も0としたものです。)
この条件で「証拠金維持率」は50%になるためロスカットされます。
もし預託証拠金の残高を50万円にしていたら「証拠金維持率」は55.56%でロスカットされる前です。自分の判断で決められますね。資金をギリギリにしないようにと書きました。この条件での1万円は大きいということです。

含み損は決済前の損失で、新規で取得した価格と現在の価格の差額で計算上は損をしています。
売買を確定させる前の状態ですが損失が出ることを言います。
含み損が大きくなるとロスカットが行われます。ロスカットを避けるために、含み損が大きくなってきたら自分から損切りをしてしまうのも手です。

損切りとは、相場が変動することによって損が生じている場合、損失を承知でポジションを決済し、損失を確定させることです。

損失が小さいうちに損切りを判断する冷静な目を!

追証(おいしょう)について

「追証(おいしょう)」は追加証拠金の略語です。

追証とは

「口座に預けている証拠金の水準では取引を続けることが困難になってきたので、追加で証拠金を入金し、証拠金維持率を高めること」です。

追加証拠金不足額を入金するか、保有ポジションを決済するなどして解消しなければ、決められた条件で通知なく暗号資産(仮想通貨)を売却、さらに未決済ポジションの反対売買による強制決済(追証ロスカット)などが行われる場合があります。

レバレッジ取引は証拠金を元に取引をします。
決済が済んでいない「ポジション」を維持している間に相場が大きく変動した場合、読んで字のごとく証拠金を維持するために追加してくださいと言われるわけです。

「利益が見込めないなー」と損切りをするタイミングを見ているうちに、相場が急変したときは先述したロスカットや追証があることも理解しておきましょう!

用意した資金以上に損失が出てしまうリスクもあることを意識して、うまく利用できるといいですね。

例えばDMM Bitcoinの「証拠金維持率の算出方法」を見てみましょう。
DMM Bitcoinのロスカットは50%以下でしたが追証は100%未満となります。

証拠金維持率(%)=(純資産額 – 注文証拠金)÷ ポジション必要証拠金 × 100
証拠金維持率 < 100%
純資産額:50,000円
ポジション必要証拠金:60,000円
(→ポジション必要証拠金=売りのポジションの場合:現在のAsk(買) x 数量 ÷ 2(レバレッジ2倍の場合) の数値となります。
現在のレートが関わるので金額も変動するわけですね。
証拠金維持率:83.33%(50,000円 ÷ 60,000 × 100)で100%を切ってしまったので
追加証拠金不足額:10,000円(60,000円 – 50,000円)
この不足額を解消するために、期限内に入金などをしなくてはいけないわけです。

あとがき

レバレッジ取引でできること、現物取引にはない空売り(ショート)、ロスカットや追証のしくみ、魅力とリスクについて紹介しました。少しはお役に立てましたでしょうか?
使われている言葉や計算式、売りの立場なのか、買いの立場なのかによって見方が直感的でないので面倒な点です。

現物取引やアプリの使い方などにも慣れてきたらチャレンジするのもよいですね。
リスクを意識して現物取引のみでいいかなーと考えるのもよいと思います。
理解を深めることは損にはなりませんから。

何度も書いてしまいますが、国内の暗号資産交換業者では最大2倍と言えども、損失も2倍になってしまうことのリスクは常に意識してくださいね。
相場の急変によるロスカットで預け入れた証拠金以上失うこともあるので気をつけましょう。

各暗号資産交換業者で多少の違いはありますが基本的な考え方は同じなので詳細を把握してから始めましょう。

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